週末!30歳カウントダウン

スーパーつぶやき

す○家のお持ち帰りが買えなくて泣きながら退店した話

 

 店内にいるのは、カウンター席で、牛丼をかっこむ人間のみ。そんな環境下で起こった「どうすればお持ち帰り用牛丼を買えるか問題」である。

 

 本来であれば、分からないことはその場の誰かに聞けばいいのだが、その場にいるのは、牛丼を一心不乱に無言で食しているお客さんのみ。

 彼らはおそらく、牛丼を食べるためにこの世に生を受けた…。牛丼を食べることに自分の人生を掲げている人に「お持ち帰りの牛丼はどのように買えばいいのか」と尋ねることは、もちろんできなかった。失礼である。そんなことを聞いたら、彼らの人生もわたしの人生も何もかも終わる気がした。

 店内はどんぶりにお箸が当たる「カチャカチャ」と言う音と、米を「フッ、スー」と吸う不気味な音のみが響いていた。

 

 店員を探した。しかし、なぜか店員の姿がなかったのである。無人す○家なんて存在するのか?と疑ったが、この時代、知らぬうちにあらゆる工程が「自動化」される事がよくある。絶対ありえない話ではないと確信した。しかし食券機やタッチパネルなどは見当たらない。また、持ち帰り用の人専用レジが外にある場合も考えて、エントランス付近も確認した。しかし見当たらない。

 

 どうしようと考えている時に、牛丼をかっこむ人間のうち数人がわたしの存在に気づき始めた。お箸でご飯をかき集めながら、牛丼を咀嚼し、こちらをチラチラと見ているのである。ひえ〜!!!見ないでよ!

 わたしは彼らに背を向けて泣いた

 

 静かに店を出た。完全敗北。(店内滞在時間、約20秒)

本当にここはす○家か?と確認したが、間違いはなかった。

 

 わたしはかつてす○家では、店員さんが水を持ってきてくれるタイミングで「牛丼の並ひとつお願いします」と注文をし、一人で黙々と食べ、また店内に置かれているテレビを見てひとりで笑っていたほど、す○家マスターしてたつもりなのに〜

  

「ただ牛丼を食べたかった」だけなのである。それだけなのだ。

 老害の気持ちが少しだけ分かった(笑)

 

 何か突破口はあったはずだ。レジの奥まで聞こえるように「すみませーん」って言うとかさ。でもちょっとその日は疲れていたし。考える事を放棄していた。何もかもタイミングが悪く、そのおおよそは自分の責任だ。「ただただ牛丼が食べたいのにどうして…!」は通用しないよなあ。

 

 情報格差社会とかなんとか言うけれど、結局は「人に尋ねる事ができるか」、「考えることはできるか」というところが、上手に社会を生き抜く術なのであろう。

 

 

 ちなみに

 今日行ったら、普通に買えたよ!

嬉しくて、おろしポン酢トッピングしました。

 

おわり